「今はブタ」

 記憶が定かではないのですが、花札でブタという言い方はゼロを意味するのだったでしょうか。ブタはゼロ?
 でも今はブタしか残っていません。
 え、何の話かって? 肉の話です。
 アメリカで狂牛病がでました。それを受けて、政府はアメリカ産牛肉の輸入禁止措置をとりました。牛丼チェーン大手の吉野家は、使用していた牛肉のほとんどをアメリカ産でまかなっていたのことで、とても困っているのだとか。メインのメニューから「牛丼」をはずすと一時、発表しましたが、牛丼のない吉野家は僕には想像もできません。自動車を売らないトヨタのような感じですね・・・。
 ただ、狂牛病は「えさ」が原因とはっきりとわかっているのですから、それでも出るということは、相変わらずというか、もう完全にあきれてしまいますね。牛肉を食べる人の健康や命よりも、牛飼いをしている人たちのビジネスのほうが優先という明確な方針で、経営がされてきた、ということです。それももう何年ものあいだ。「お客さんの命よりも、自分たちの金儲け」というのは、考え方としてどうなんでしょうねえ。狂牛病は、人間にとっても致死率の高い、かかりたくない病気です。コメ作ってる僕が知ってるんだから、牛飼ってる人が知らないはずがない。怒りに似たような感情さえ、感じます。この間、焼肉を食べたばっかりですから、余計に頭に血がのぼります。
 アジアでは、鳥インフルエンザがはやっています。日本・中国・ベトナムと、発病した鳥はいろんなところで見つかっています。人間も感染するということで、テレビなんかで見ると、発病した鳥を退治する人や、養鶏場の殺菌消毒をするひとなんか、マスクにゴーグルに手袋で、まあ完全防備です。これの原因はまだよくわかっていないようですが、感染力が強いため、発症地域から半径30kmあたりまで、健康な鳥でさえ注意が必要、簡単には動かせない監禁状態とも伝えられています。(まあ、もともと鳥は狭いところに押し込められて飼われているんですけれどね。)鶏卵は大丈夫なんでしょうか? 卵の殻って、フンがついていたり、そんなにきれいじゃないですよね。
 牛肉の輸入量が多いのは有名ですが、鶏肉も相当量、輸入だったんですね。今回の事件で知りました。
 牛肉もだめ。鳥もだめ。となると、ブタなんだそうです。
 僕のカレーの好みでいっても、ビーフでもチキンでもなくて、ポークが一番です。先日、ある農業関係の会合では「今はブタの時代だ!」と言っている人がいました。ブタの時代!!だそうです。ブタの時代といわれても、ちっともぴんと来ませんが、豚肉の価格はやっぱり上がっているのだそうです。
 もともと肉を口にしないベジタリアンの人はともかく、豚肉を宗教上の理由で食べない「イスラム教徒の人たち」は、ブタの時代だといわれても、ブーブーとブーイングを浴びせたいところでしょうね。
 僕らは魚でも食べますか。冬は特に魚のおいしい季節ですしね。 




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