「環境について考える」

 異常気象だ。雪は降らない。黄砂は降る。
 地球温暖化らしい。極地の氷が解けてるらしい。
 上空のオゾン層にポッカリ穴が開いたらしい。

 日本は京都議定書の議長国です。
 国単位での二酸化炭素の削減目標を定めた京都議定書。
 でも、最大のCO2排出国アメリカは調印していません。世界で2番目の排出国の中国は、まだ発展途上国扱いで削減目標もはっきりとはありません。おりしも今の中国は高度成長まっただなか、CO2の排出量もうなぎのぼりです。
 大国2つが二酸化炭素の削減には消極的で、京都議定書とも距離を保っています。いったいどうしたんだ? どうなってるんだ?
 議長国の日本はといえば、議定書で定めた削減目標の達成がどうも怪しいらしく、よその国から排出権(削減量)をカネで買うらしい。数値を買いとるのは、数年前EUの加盟に沸いた東欧諸国から、と新聞に出てました。そんなのあり??
 これでも世界で3番目のCO2排出大国、しかも京都議定書の議長国。
 そんな理屈が通じるなら、工業があまり発展してない国をたくさん加盟させてそこから数値を買い取れば、日本は削減目標を達成した、ということになるのでしょうか。各国にCO2削減の目標数値を割り振ったのは、何のため? 日本のCO2削減目標は、お金で解決できるものなの?

 地球温暖化は、どうしたら食い止めることが出来るのでしょう? 国単位ではできない相談なら、ひとり一人の個人ならなにかできるのでしょうか?
 あなたに私にできること、それはなんでしょう?
 田舎で農業をして生活しても、家の中はやはり電化製品だらけです。
 新潟では11月から4月まで、ストーブが点いています。1年の半分ものあいだ、室内で灯油を焚いているのです。
 トラクターが走れば、真っ黒い黒煙だって吐き出します。
 ディーゼルの規制もないので、都会では禁止されている環境に付加のある車であっても市民権が得られます。
 それに、農業を守ることが環境を守ることには必ずしもなりません。農業をすることは環境破壊の第1歩です。木を切り倒し、雑草を抜き、水の流れを変えることから農業は始まります。
 人間の管理する作物を育てることから農業は始まります。農民だって自然との共生よりも自然をてなづけることに意味を見出すのです。

 環境を考えることだけになると、大昔の、工業のなかった時代に逆戻りすることになるのでしょうか。しかし、もうそれは出来ません。
 「私にできること」を、考え続けることも大事な一歩です。まずは、カーテンを大きく開けて、使っていない電化製品のコンセントを抜きました。そしてこの文章を書いてみました。




HOME

Copyright (C)1997-2006 Akiyama-farm. All rights reserved.

このホームページ上に掲載されているすべての画像・文書などの無断転載を禁じます。